平成30年保育士[前期]試験の結果が届き、無事に全科目合格しました。
子育て経験とピアノ経験がある一方、保育や社会福祉の勉強はこれまで全くしたことがなく、働いている業界も全く違うのだけれど、約3ヶ月の勉強期間で、初受験で全科目一発合格ができたので、私が試験までの3ヶ月に何をしたのか共有したいと思います。
はじめに
非常にざっくりとしたものですが、どんなテキストを、勉強を始めてからどれくらいの時期に使っていたかまとめて見ました。使用したテキストは以下の通りです。
時期ごとに各テキストをどのように使っていたのか、★1〜★10まで(ちょっと長いですが)紹介していこうと思います。
(基本テキスト:最新版に更新しました)
(基本問題集:最新版に更新しました)
(過去問)
(予想問題集:最新版に更新しました)
- はじめに
- ★1 受験勉強事始め 〜手始めに過去問を1年分とく〜
- ★2 受験勉強本格始動 〜基本テキストを2周する〜
- ★3 基本問題集の使い方 〜テキスト読んだらすぐに実践〜
- ★4 2ヶ月目の基本テキスト 〜もう一度じっくりと1周。保育所保育指針も熟読〜
- ★5 過去問を解く 〜時間感覚と知識の定着度合いをチェック〜
- ★6 3ヶ月目の基本テキストと基本問題集の使い方 〜気になったところだけチェック〜
- ★7 知識問題への対応 〜人名、理論名、栄養素などの暗記物に集中的に取り組む〜
- ★8 予想問題集1周目 〜全ての選択肢の正誤を判断する〜
- ★9 予想問題集2周目 〜問題チラ見で解説を熟読する〜
- ★10 試験当日 〜基本テキストと暗記物のコピーを熟読〜
- まとめ
★1 受験勉強事始め 〜手始めに過去問を1年分とく〜
やること:過去問1年分を解いて試験の傾向と自分の今の実力を知る
勉強を始めるにあたって、まずは直近1年分の過去問を解きました。
なぜかというと、短期で合格するためには、試験当日の問題のレベルを早めに理解し、自分のいまの知識がどれくらい足りてないのか知る必要があると思ったからです。
幸いなことに保育士試験の過去問は、このサイトで無料で公開されています。
ひとまず所定の試験時間で全問解き終わるか、何点取れるかを確認しました。
ちなみにこのときの自分の実力は、
- 教育原理、社会的養護:2割くらい
- 子どもの保健、保育実習理論:6割前後
- それ以外:4割〜5割くらい
という感じでした。
一般常識や子育て経験で解ける問題はそれなりですが、人物名や栄養素などの暗記物の問題は勝負になりませんでした。試験を突破するには、何を暗記すれば得点を伸ばせるのか知る必要があるということがわかりました。
★2 受験勉強本格始動 〜基本テキストを2周する〜
やること:きちんと暗記をしようとせずに、テキストをざっと2回読む。
過去問を解いて試験の傾向を理科した後は、基本テキストを読み進めました。一つ一つ丁寧に読むというよりかは、テキスト全体を2回ざーっと読み流しました。
なぜざーっとなのかというと、
- 暗記しなければいけないところは後でそこだけ集中的に読み込む
- 苦手意識を感じるところはゆっくり読むと眠くなる
からです。個人的に「子どもの食と栄養」や「保育実習理論」は楽しく読めたのですが、「社会福祉」は本当にダメでした(試験の結果も社会福祉が一番悪かった)。じっくり読むと眠くなるので、目を左から右に素早く動かし、眠くなる前に読み進めて行きました。
★3 基本問題集の使い方 〜テキスト読んだらすぐに実践〜
やること:基本テキストの科目1つが終わるごとに、基本問題集でその科目の過去問を解く&解説も読む
テキストを読み進めるのとほとんど並行して基本問題集を消化していきました。流し読みしただけでも、実際に問題を解き、答えの解説を読んで見ると、「そういえばテキストに書いてあったなぁ」と、不思議と思い出します。
基本テキストはざーっと読み流し、基本問題集は解説までしっかりと読むことで、基本テキストの特に重要なところがわかってきたように感じました。
使用した基本問題集 「福祉教科書 保育士 完全合格問題集 2018年版」は、見開き1ページに問題と解説が載っているので、ページを行ったり来たりせずに済み、とても読みやすかったです。掲載されている問題も過去問がベースとなっているので、過去問を同時に解けてお得な感じがしました。
★4 2ヶ月目の基本テキスト 〜もう一度じっくりと1周。保育所保育指針も熟読〜
やること:全科目じっくりとテキストを読んで、暗記物以外に知識に大きな漏れがないかチェックする。保育所保育指針も全文しっかりと読む
★2、★3を実践した結果、テキストの中で問題が出そうなところ、その中でも自分が苦手としているところがおぼろげながらも理解できました。この理解を活かしながら、基本テキスト全体を読み直しました。ちなみに、ここでも人名や栄養素の暗記はしませんでした。それよりも、テキストの中で理解が漏れているところ、特に初めて読むような感覚になるようなところはしっかりと読み込みました。
また、この段階で保育所保育指針も全文しっかりと読みました。 保育所保育指針は複数の科目で出る可能性が高いので、これ以降もたびたび全文読みました。試験直前は毎日読んでいました。
★5 過去問を解く 〜時間感覚と知識の定着度合いをチェック〜
やること:直近3年程度の過去問を全て解く。時間内に解けるか、どのくらいの点数が取れるかチェックする
実は過去問の中で大事な問題は、★3で大部分を解いています。それでもあえて過去問を解くのは、
- きちんと本番で使える時間を測って解くことで、時間感覚を養う
- 実際の問題で選択肢をどれくらい正確に正誤判定できるのか確かめる
- 問題集に載っていない問題にも目を通しておく
これらのことを目的としていたからです。
特に時間感覚は大切です。私の場合は、実際の試験時間の半分の時間で解くことを目標としていました。半分の時間で解ければ、本番で見直しの時間(マークが正しくされているか、選択肢の判断に間違いがないか)を十分に取れ、心の余裕につながります。そのため練習は少し厳しめの時間制限としていました。
過去問を解くときには、各科目とも合格ラインを超えることを目標としていましたが、やはり暗記系の科目(社会的養護、教育原理)と社会福祉は合格ラインに達していませんでした。
★6 3ヶ月目の基本テキストと基本問題集の使い方 〜気になったところだけチェック〜
やること:過去問や予想問題集のできが悪かった科目は基本テキスト&問題集を再度チェクする
3ヶ月目(試験1ヶ月前)からは、基本テキストと基本問題集は一旦脇におきました(★7の暗記物を除く!)。テキストを通読したり、基本問題集を端から潰すことはしませんでした。
テキスト・問題集に戻るのは、電車での移動時間に苦手な社会的養護や教育原理、社会福祉の章を読んだり、予想問題集の解説に書かれていることの周辺知識を確認するためくらいでした。
★7 知識問題への対応 〜人名、理論名、栄養素などの暗記物に集中的に取り組む〜
やること:テキストから暗記物が綺麗にまとめられている表があるページ等をコピーし、いつでもそこだけ勉強できるようにする。コピーした箇所は毎日1回以上目を通す。
試験まで残り1ヶ月となったところで、本気で暗記物に取り組むことにしました。暗記物を潰しこむために取り組んだことは、
- テキストから暗記が必要な部分をコピーする
- コピーしたものは常に持ち歩き、1日1回以上毎日目を通す
- なんでも良いから語呂合わせしてみる
の3つです。
実際にどんなところをコピーしたのか列挙してみます。
- 人名とその人の代表的な理論、著書、キーワードなどがセットになっている表
- ビタミンの効果、不足した時の症状がまとめられた表
- 年齢別に栄養素の必要量等についてまとめられた表
- 絵本と著者名が列挙されたページ
などなど。
ちなみに、最初は暗記物を1冊のノートにまとめようとしましたが、非常に時間がかかるのでやめました。テキストをコピーする方が早いし、綺麗にまとまっています。
また、基本テキストをkindleで購入しておくと便利です。必要なところをスクリーンショットでとったり、保育所保育指針をどこでも手軽に見られるのでオススメです。私は、基本テキスト(上下巻)は紙とkindleで購入、基本問題集はKindle版のみ購入、予想問題集は紙(および無料のweb模試)で購入しました。
★8 予想問題集1周目 〜全ての選択肢の正誤を判断する〜
やること:全ての選択肢の正誤を試験時間の半分の時間で判定する。
暗記物と並行して、予想問題集にも取り組みました。暗記物は隙間時間に、予想問題集はまとまった時間をとって取り組みました。 だいたい、1科目1時間(問題を実際に解くのに30分、解説を読むのに30分)を目安に進めていきました。
進め方としては、
- 各問題の選択肢の◯×もしくは◯か×「わからない(判定できない)」を明確にしながら答えを選ぶ
- 答え合せをして、間違えた問題と、答えはあっていても 「わからない」ものがあった問題の解説をじっくりと読む
- 答えが合っていた問題は解説をざっと読んで、知らないことが書かれていないか確認する
- 必要に応じてテキストなどに戻る
これをひたすら繰り返しました。
この段階で、自信を持って◯×を選択でき、それで答えがあっているものは理解を十分していると考えて、あえて解説は読み流すようにしました。そのかわり、できなかった問題をできるようにすることに時間を費やしました。
解説でも、テキストでも不足しているものについては、原典を読みに行きました*1。
★9 予想問題集2周目 〜問題チラ見で解説を熟読する〜
やること:予想問題集の選択肢ごとの正誤、正誤の理由を暗記する
時期的には試験直前の2週間前くらいです。ここからは1問でも多く本番で正解するために、予想問題集に出てきた問題が仮に本番で出てきたら確実に正答できるようにしました。
実際どのように進めていたかというと、
- 問題文を読む
- 選択肢1の内容を読む
- 回答と解説を見て、選択肢1の正誤の結果と、解説を読む
- 選択肢2、3、4……を同様に進める。
- 次の問題に移る
というように、各選択肢の答えを頭で考える前に解説を読み、正しい情報をインプットすることに専念しました。
ちなみに、解説を開かなくても良いように、問題に直接解説を書き込もうとしたのですが、1問に10分程度かかってしまうため、時間がもったいなくやめました。
★10 試験当日 〜基本テキストと暗記物のコピーを熟読〜
やること:各科目の直前に、基本テキストと暗記物のコピーだけを熟読する
試験会場では、各科目の開始前に、基本テキストと暗記物のコピーだけを熟読していました。これは試験当日の現場で感じたことですが、科目間の休みは短いです。昼休みがない場合には、科目間の休みが30分ありますが、試験時間を全て使った場合には、この30分をフルに使って勉強することはできません。
なぜなら、
- 試験終了後には回答用紙回収に数分要します。
- 次の科目開始前には、試験の説明と回答用紙配布で10分程度要します。
- 特に女性の場合には、お手洗いが混んでいて時間を要する場合があります(私の受験会場では、毎科目間に長い列ができていました)*2。
実際に使えるのは20分もないと思います。
私の場合は、練習通り30〜40分程度で見直しを含め回答が完成していたので、試験時間の途中で退席し、なんとか勉強時間を確保できました。それでも次の試験科目の内容の全部を勉強することはできないので、基本テキストと暗記物をチェックするので精一杯でした。
これから初めて受験する方はぜひとも気をつけて欲しいです。
まとめ
私の個人的な体験談ですが、いかがでしたでしょうか。
短期で合格したくてこの記事にたどり着いた方の役に立つと嬉しいです。
また、これから後期試験を受験する方も、最後の1ヶ月の過ごし方などが役に立つと良いなぁと思います。
さて、次は実技試験です。試験日まで1ヶ月を切りましたが、何も手をつけていません。音楽と言語を選択しているので、ひとまずこれから電子ピアノを調達して練習します。あと、どのお話をするかも選びます。
なお、「公認会計士が1ヶ月の勉強で保育士の前期試験(実技試験)を突破した話」はたぶん書かないと思います。
某通信教育の力を借りるので。
実技に進む方は、実技の勉強を一緒に頑張りましょう!