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絵本とプログラミングのブログ(プログラミングの記事はまだない)

児童相談所に我が子が一時保護された時の話をしよう。

子育て 社会・考え方 読書
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 「児童相談所」と聞くと、どんなことを思い浮かべるだろうか。

・荒れている家庭、子供

・親と子供を引き離す権力がある

・幼い子供が亡くなる悲しい事件

 

 あまり良いイメージを浮かべる人は多くないと思うし、子供を持つ親であればなるべく関わらないでおきたい存在だろう。

 

 そうは思っても、ひょんなところから児童相談所は出てくる。場合によっては子供を一時保護されることもある。そんな時にパニックにならないように、私が実際に体験したことを書いてみようと思う。これから子供を育てる人にも、「児童相談所なんてうちには無関係!」と思い込んでいる人にも、是非読んでほしい。

 

 はじめに書いておくと、我が家は児童虐待を疑われたものの、実際は突発的な病気だった。聞いたこともない病気で、診断が確定するまでに1カ月近くかかった。病気だということで、退院と同時に一時保護は解除され、無事に子供は帰ってきた。

 

 こうやって結論だけ書いてしまうと「なーんだ。たいしたことないじゃん」と思われるかもしれない。けれど実は、病気だということが確定しなかったら退院してからも親子で一緒に暮らすことはできなかった。すでに子供が入る予定の乳児院も決まっていたし、住民票を移す手続きもほぼ完了していた。もしも病気だとわからなかったらどうなっていたのだろうか……。

 

 文章が長くなりそうだから、これから児童相談所のお世話になる人たちへのアドバイスを3つ並べておく。

  1. パニックになっているかもしれないけれど、児童相談所の相談員とは冷静に話をしよう。自分が第三者であるかのように冷静に話しをして、正しい情報を入手しよう。感情をぶちまけても一時保護が解除されることはない。
  2. 譲れるところ、譲れないところを明確にしよう。児童相談所側は、仮に虐待の事実がなかったとしても、関与した以上何らかの「今後の対策・同じことが起こらないような体制」を親と決めておく必要があるらしい。対策を立てた後の関与の頻度はケースバイケースだけれども、対策を立てるだけで子供が帰ってくるのならさっさと済ませてしまおう。完全勝利を目指す必要はない。子供が帰ってくることが優先だ。
  3. 自分たちに落ち度がないのなら、しっかりと戦おう。自分の主張を伝えよう。彼らも人間だから、こちらの主張を聞いてくれる。特に、虐待かどうか疑わしい時には、親の人間性が大事になってくるから、よりよく話を聞いてくれると思う。思う存分話そう。

 

 それでは、我が家でどのように児童相談所とかかわりを持つことになったのかツラツラと書いていこうと思う。

 

 

子供の足にひどい痣が!!

 とある日。いつも通り仕事をしていると、妻から電話がかかってきた。

 

 「子供の足の色がなんか変」。

 

 斑点のような痣がたくさんできている。モモの内側、外側が特にひどい。ひとまず町の医者に連れて行ったものの、原因は不明で大きな病院に移される。そこでも結局よくわからず、本人は元気だったため一度帰宅した。痣は多少収まっていたと思う。

 

 その翌日か2日後くらい。また痣がひどくなった。

 今度も町の医者に連れて行くも、やはり原因不明で大きな病院に移される。今度はそのまま入院。入院の手続を進めていくと、なぜかいきなり児童相談所の相談員が登場した。あとからわかったことだが、町医者から大病院に「アビュース(虐待)の疑いあり」と連絡がされていたのだ。

 確かに痣を見ると、腿(もも)を正面から思いっきり握ったようにも見える。子供自体は元気で病気っぽい雰囲気もないので、素人目に見ても、たぶん医者から見ても「あ~、これ虐待だわ」と感じるだろう。

 

そして一時保護へ……

 児童相談所の人たちとは、病院で会って、そのすぐ後に児童相談所内で面会した。こちらは虐待の通報がなされていることなんて知らなかったから、「?????」とパニック状態。

 「児童相談所が何で出てくるんだ?」「我が家はどうなっちゃうの?」

 

 そして、本当に、あれよあれよという間に一時保護の通知がなされ、通知書に署名していた。ちなみに、一時保護は親権者の同意を得る必要はないけれど、こちらに同意をさせることで納得感とかを与えたかったのだろうか。

 

 一時保護の扱いとなると、児童相談所が子供を監督することになり、親子の面会を制限できる。親権があっても一時保護の効力にあらがうことは難しい。

 私たちとしては当然虐待なんてしていないし、いきなり一時保護をされたことに相当ショックを受けている。その上子供と会えなくなるなんて絶対に嫌だった。

 ふさぎ込んでいてもどうしようもない。ひとまず「一時保護ってどんなもんだ?」ということを理解すべく、勉強に励んだ。Yahoo知恵袋とかを見るのもいいけど、情報を信頼して良いか悩む。それに結構ネガティブなことが書いてあって、余計落ち込む(実際妻はそれで落ち込んでいた)。そこで私はネットの情報はなるべく見ないようにして、感情をなるべく排除した文書を読むことにした。「児童福祉六法」「民法」、厚労省HP、児童福祉関係の書籍数冊……。

 

 読んでみると、一時保護の効力や今後どんなことが起こるかわかってきた。少し長い戦いになることが想定できた。希望はあまりなかったけれど、先が見えたことで少し安心した。

 

 勉強したことでさらに良いことがあった。児童相談所の相談員と同じ目線で話ができるってことだ。何も知識がないまま相談員に感情的に歯向かっても、相手もこちらも疲れるだけだろう。そうではなく、知識を身に付け同じ言葉を使って話し合うことで、相談員の理解も進むし、たぶんだけど相談員のこちらに対する印象も良くなる。

 

 それが功を奏したのか、一時保護下にありながら、親子の面会は一切制限されなかった。祖父母の面会は禁止されていたが、何度か話を続けるうちに、許可をもらえた。

 

良いことばかり続いているようだけど、裏では今後の手続が着々と進められていた

 

 

 子供の容態が良くなってくるにつれ、児童相談所とは退院後のことを話し合うようになっていた。児童相談所のスタンスは、「痣の原因が病気によるものなのか、虐待によるものなのかわからない」ために、親の手元には戻せないというものだった。

 

 悲しいかな。やっていないことを証明することはできない。子供の病気を願う親なんていないだろうけど、この時ばかりは「病気でありますように……」と私たちは願っていた。

 

 親の手元に戻せない以上、どこかの施設に入れるしかない。どこの施設に入るのだろうか?当然親が選ぶことはできない。もっと言えば、虐待を強く疑われているケースであれば、子供が入る施設を知ることはできない

 住んでいる都道府県から出ることはないみたいだが、こういった施設は何か所もあるため探すのは難しいし、仮に会いに行ってしまうと何らかのペナルティが課される場合もある。

 

 我が家の場合、相談員と何度も話してきちんと説明したおかげか、子供が入る施設は家の近くになり、場所も教えてもらえた。面会の可否については許可を得たかは覚えていない。

 

 また、施設に入るときには子供の住民票を移すことになる。そうすると、児童手当も受け取れなくなる。我が家でも子供の住民票を移す手続きをほぼほぼ終えたところ、病院と児童相談所から連絡を受けた。

 

そして病気であることが確定した

 人生で一番変な日だった。

 病院に呼ばれ、医師と、児童相談所の相談員、今まで話に出てこなかったけど病院でお世話になった民生委員さん、そして私たち夫婦。みんなが揃っている中で、ついに発表された。

 

 「お子さんは、●●●●……という病気でした。ただ、突発的なもので再発の可能性は相当低いです。容態も安定しているので、来週には退院できます」

 

 聞いたこともない長い病名を聞いて、「うちの子病気だったんだ……よかった。いや、病気だから良くない……。いや、やっぱり帰ってこられるみたいでよかった」となんとも複雑な気持ちになった。

 

 そこからはなんともあっけなかった。児童相談所は「100%の言い切りはできませんが、病気であったため、虐待はなかったものと考える」ということで、一時保護が解除された。退院も本当にすぐにできた。ちなみに、一時保護中の入院代は児童相談所が負担するため、我が家の負担はほとんどなかった。

 

 子供が帰ってきてから、1年の間に2~3回児童相談所と面接をしたけれど、これといって揉めることもなかったし、相談員の人もフレンドリーな感じできてくれた(実際にはまだ虐待を疑っていてピリピリしていたのかもしれないけど)。

 

 病気であったことを喜んでいるうちに、すべてが過去のものとして過ぎ去っていた。これで我が家のお話しはおしまい。

 

Tips

 

 若い夫婦としてはこんな疑問を持つ人もいるだろう。

 「子供が一時保護されたけど、その間に妊娠・出産した場合、産まれてきた子はすぐに没収されてしまうのだろうか?」

 

 私はすごく気になった。ためしに直球で相談員の人に聞いてみた。すると、こんな答えだった。

 「子供を一時保護されている状態で子供を産んでも、その子を児童相談所が何かすることはありません。夫婦の自由です。実際に、上の子を虐待した一方で、下の子には何もしないケースもあるので。」

 

 安心して子づくりしてください。

追記(2015/2/20 12:00)

 ブコメで「病気の名前を教えて欲しい」とありましたが、非公開とします。というのも、相当珍しい病気のようで、個人を特定される可能性があるからです。本文で出てくる大きな病院は主に子供を専門に見ていて、できてから結構経っているところですが、同じ病気が出たのは我が子で2例目ということでした。知っておいてほしいことは、私を含めて一般人にも、医者でも知らない病気がいっぱいあるということです。大きな病院では専門の先生がいて、採取した血液を相当期間保存できる体制があったから分かったとのことでした。

 セカンドオピニオンという手もあると思います。ただ、確か一時保護中は制限されていたように記憶しています。曖昧な情報で申し訳ないのです。
 一方で、一時保護中でもカルテの開示請求は可能です。病院の医師(我が子が入院していた診療科の副部長)からは、「一時保護中はカルテの開示請求はできない」と説明を受けました。これを児童相談所に伝えたところ、「そんなことはない!」と教えてくださいました。実際に医師(今度は部長さん)に確認をしたところ、「できる」旨の説明がされました。誤った情報を流した副部長さんにはその後一度も会っていません。当然謝罪なんかありません。
 カルテを見て驚いたことは、看護師も、医師もこちらのことをすごく観察しているということです。こちらから見える範囲にいる看護師・医師からの視聴率は100%と思っていた方がいいです。どんな表情をしているか、子供とどんな風に触れ合っているか等、全部記録されています。もしあなたの子が一時保護され、病気の疑いで入院するようなケースがあれば、監視されることを覚悟してください。

今日の参考文献

  もしあなたの子供が児童相談所に一時保護されることになったら、まずは厚労省のHPは目を通しておいた方がいい。ここをしっかりと読めば、制度のことは概ね理解できる。

www.mhlw.go.jp

 

 概要を理解したら、相手がどんな法律に基づいて行動しているのかを知ろう。そのためには、「児童福祉六法」や「民法」がポイントだ。法律の素読は結構辛いかもしれない。けれど、誰がどんな権利義務を持っているのかストレートに書いてあるから、情報としては非常に価値が高い。仮に児童相談所の相談員が変なことを言い始めても、法律の定めに沿って反論できる。

児童福祉六法 平成28年版

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民法IV 補訂版 親族・相続

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  法律を頭に入れたら、「じゃあ実際の運用のところはどうなっているの?」という点を攻めに行こう。家庭福祉って何?虐待なんてしていないけれど、虐待ってそもそもどういうことだろう?こうやって疑問を広げて情報を取りに行こう。

 

よくわかる子ども家庭福祉[第9版] (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ)

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子ども虐待の理解と対応―子どもを虐待から守るために (21世紀保育ブックス)

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 子供の病気について勉強するのも良いかもしれないけれど、いかんせん医学は言葉を理解するのに時間がかかる上に、本も高い。かかりつけ医とか、医学部の友達に聞いた方が早いし効果的だろう。

 

 その他:ボイスレコーダーはあるとなにかと便利だ。

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