年内に読んでおきたい本 15冊中3冊目!『ひとつ上のチーム。[新装版]』
どんなチームが良いチームなのか?クリエイターたちが自身の経験に基づき「思考」「環境」「関係」「形態」「自分」の5つの視点で意見を述べています。
『ひとつ上のアイディア。』、『ひとつ上のプレゼン。』の姉妹本です。
一言でチームといっても、いろいろな形があります。人数は2人かもしれないし、100人を超えることもあるでしょう。目標は何かに勝つことかもしれないし、何かを作ることかもしれない。もしかしたら何の目標もないかもしれない。
イメージがわかない場合には、身近なところで探してみましょう。家族も、一緒に仕事をしている人も、同じゲームをしている人も、困っている人を何人かで補助するときも、これらはみんなチームです。
もし、あなたが所属している組織で何かを作り出さなくてはいけないとき、どんなチームを作ったら良いか、本書はアドバイスをくれると思います。
本書を読んでみると、目指すゴールに到達するチームを作るためには、考えなくてはならない3つのポイントがあると感じました。
- 数
- 性質
- 安定感
わずか6文字!シンプルな3つのポイントについて、それぞれ考えなければいけないことを説明します。
①数
これは【少数 vs 多数】という軸です。
少数精鋭部隊を作るか、大隊を組んで数の力で作業をこなすか。作業の量や求められる質によって使い分ける必要があります。
「新しいゲームを作る」ことを目標とした場合、アイデア出しの段階では少数のアイデアマンが集まって知恵を持ち寄った方がいいかもしれません。デバックの段階になったら大人数で作業をこなした方が効果的でしょう。
②性質
これは【似た感性の人を集める vs 異なる感性に人を集める】という軸です。
自分と似た感性を持っている人を集めれば、仕事をしやすい一方で新たなアイデアは出にくいかもしれません。一方で、異なる感性の人が集まれば、衝突は増えるかもしれませんが今まで自分になかった考えを得られる可能性が高くなります。
③安定感
最後の軸は、【才能・優秀さ vs 秩序・協調性】です。
前提として、才能がある人や飛び抜けて優秀な人は、個性が強くてコントロールがしにくい(他人の意見に従わない)という仮定があります。
もしも非常に困難な目標を達成しなければならなければ、多少秩序を犠牲にしても飛び抜けて優秀な人を採用する必要があるでしょう。一方で、なすべきことが決まっていて、着実に一歩一歩進んでいくような仕事であれば、飛び抜けた才能よりも協調的な人が適しているでしょう。
あなたの今いるチームはどうでしょうか?目標に対して適切なメンバーは揃っていますか?そう聞かれて、「YES!」と自信を持って答えられる人は少ないと思います(私も残念ながら自信はありません)。
それでも、もしその残念なチームがプロ集団だったとしたら、著者の一人である小沢正光氏のこの引用を心に秘めて、目標達成に邁進しましょう!*1
チームとして成りあがるためには、スタッフはいつもひとつ上の立場の仕事をしなくてはいけない。そして、それをふたつ上の立場の意識をもって実行しなくてはなりません。
お前はいらない。必要なのはお前のアイディアだ。
一定以上のレベルのスキルをもったスタッフとならば、誰とでも組める。目的に向かって、誰とでも課題を解決してみせる。
そういう姿勢であらゆる仕事にのぞめるのが、真のプロフェッショナルであり、その哲学のもとで編成されるのが、本当のプロフェッショナルチームではないかと僕は思います。
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